ニカワについて

     

◾️ニカワ(膠)とは

膠とは「煮皮」という意味で、動物の皮や骨を水で煮た液を乾かし、固めたものです。ゼラチンが主成分で、主にものを接着するのに使われます。

     

◾️ニカワの種類

膠は製法の違いによって和膠と洋膠に分けられます。

本来の和膠はその製造過程において薬品を用いない天然なものであるため生分解性があり、環境に優しい無公害接着剤でもあります。

和膠として有名なものに3千本膠があります。1貫(3.75キロ)の膠液から3千本作られることからこう呼ばれています。

他に京上膠、パール膠、板膠、粉末膠など形状や処理の仕方によって呼び方が異なるものがあります。様々な動物から膠を抽出することができ、一般的なものでは牛、鹿、ウサギなどですが魚から作られるものもあります。

     

◾️ニカワの歴史

膠の固着材としての歴史は3千年前のエジプトにおける家具製造にさかのぼるといわれています。膠は日本文化にとっても欠かすことのできない、とても重要な「裏方」として活躍してきました。

平安時代の巻物や室町時代の掛け軸も、安土桃山時代の障壁画も近代日本画の名作も、すべてこの和膠が美しい顔料を紙や絹などに接着する役目を担ってきたのです。

水墨画や書に使う墨も煤と膠を練って作られます。和膠なしに日本絵画の存在は考えられないのです。

日本絵画にとって重責を担ってきた和膠でしたが、様々な理由によりその製造方法について実はあまり知られていませんでした。

しかし、当たり前に使っていた和膠が国内唯一の生産者の廃業によりその姿を消すことなります。

膠が無くなることで膠についての研究が少しづつ始り、いろいろなことがわかってきました。

膠の原料となる皮革の処理方法や製造過程で使われる様々な薬品など、本来自然素材が使われてきた日本画にとって不安な要素もみつけられました。

札幌大谷大学では北海道産のエゾシカ皮に着目し、近代以前の伝統的な膠づくりと結びつけ、天然素材にこだわった良質で安全な膠の開発を行っています。

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